黄金分割とフィボナッチ数列

最も美しい長方形
 
 図のように長方形ABCDから長方形の短辺ABを辺とする正方形ABFEを切り取ったとき、残りの部分の長方形DEFCがもとの長方形ABCDと相似になるとき、長方形ABCDの長辺ADと短辺ABの比を黄金比と呼ぶ。黄金比の長方形は古代から最も美しい長方形とされている。
黄金比
 左図の黄金比長方形ABCDにおいて、ABの長さを1、BC=xとすれば、長方形ABCDと、長方形DEFCとが相似だから、1:x=(x-1):1である。これから二次方程式;
  x2-x-1=0   (1)
が導かれ、これを解けば、
x=(1±√5)/2
となる。正の解をφとすれば、
φ=(1+√5)/2=1.6180339887…となる。φが黄金比である。
黄金比φ
黄金比φ2
                      =・・・・・・
のように連分数で表わされる。
フィボナッチ数列
 数列; 1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, 144, 233, ・・・をフィボナッチ数列という。
 n番目の数をFnとすれば、フィボナッチ数列は次の規則で作られている。、
            
            F1=F1=1         (2)
            Fn+1=Fn+Fn-1       (3)
 フィボナッチ数列の各項を奇数と偶数の配列として考えると、
           
            奇奇偶奇奇偶奇奇偶奇奇偶奇・・・
となる。つまり、奇奇偶の繰り返しであるが、これはフィボナッチ数列の規則(2)と(3)をから明らかであろう。
フィボナッチ数
 (3)式の両辺をFnで割ると、
      Fn+1/Fn=1+Fn-1/Fn        (4)
nが十分大きいとき、Fn+1/Fn→xとすると、(4)式は、
         x=1+1/x      (5)
となるが、これは方程式(1)と同じである。即ち、nが十分大きくなると、フィボナッチ数列は黄金比φを公比とする等比数列に近づく。

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