茶飲み話

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茶飲み話

一刻の中の永遠

 光より速く走るものは何か。新幹線の「のぞみ号」という答を期待しているのではない。現在の物理学では、決して、答が存在しないとされるこの問に、敢えて答えるなら、それは人間の知的好奇心であろう。  宇宙論が、それまでの天文学から分かれて...
思い出

ゲンコツ先生の思い出

 昭和二十八年、小学校三年生だった筆者のクラスの担任教師は白髪まじりの坊主頭で、当時もまだカーキー色の国民服を着ていた男の先生であった。算数の宿題を故意に忘れていた筆者は、その先生からよくゲンコツを見舞われたものだが、この年の六月に筑後川...
茶飲み話

カメの目覚め

 不覚にも、途中、居眠りし、カメとの競争に敗れたイソップ物語のウサギはあまりにも度が過ぎたようだが、少々居眠りしたぐらいで、ウサギがカメに負けるとは考え難い。しかし、居眠りしたのが、ウサギではなく、カメのほうだったとしたら、結果は明白であ...
茶飲み話

ごんべぇの種蒔き

ホームページ開設にあたって  なにやら両手にかかげ、絶叫しながら、大通りを駆け抜けた裸の男がいた。りんごの落ちるのを見て、突如、思索に没頭した青年がいた。  今、若者の知的好奇心は、あり余る物質的豊かさのなかに埋没してしまった...
思い出

 縁日の思い出

セピア色の記憶のなかの少年は縁日の夜店で万華鏡を買った カーバイドの匂いとゆらめくアセチレンの灯りのなかで筒を回せばクルクルと移りかわりそれでいて同じ紋様は二度と現れない不思議な光の芸術が少年になけなしの小遣いをはたかせたのだ...
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