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地球物理学

天空の振り子

いやいやしているのか、頷いているのか、天空の美女は前後左右にゆっくり首を振り、少しばかりその横顔をわれわれに見せている。支点のない天空で、月は振り子のように、地球の起潮力によって引っ張られながら、僅かに揺れているのである。月をはじめとする衛...
回転運動

独楽の教訓

身を立て、名を揚げ 軸を少し傾けて、独楽を床の上でまわしてみよう。初め独楽は床の上を激しく動きまわるが、次第にその軸は起き上がり、やがて床の一点で直立し、静止したかのようにしてまわる。しばらくこの状態が続くが、突然、独楽は首を振り出す。そう...
思い出

田舎のバスから60年

情報化が進み、地球の裏側で起きていることまでが、リアルタイムのニュースとして茶の間に送られてくる現在では、もはや時代錯誤の感があるが、次の詩は、昔、教科書にもしばしば引用され、誰もが知っている詩であった。       山の彼方の空遠く幸い住...
茶飲み話

オイラーが泣いている

生徒にジャイロ効果を体験させるために地球ゴマを買った。その説明書にはいろいろな面白い遊び方が書いてあったが、ふと、説明書のトップに書かれた登録商標を見ると、「遠心力応用科学教育玩具地球ゴマ」と書かれてあった。いくら登録商標だと言っても、これ...
現代物理学

般若心経と現代物理学

中間子理論 イチローが般若心経の文字数と同じ数の262安打の大リーグの年間最多安打記録をつくった2004年は、連日、その活躍が話題となったが、過去にも、彼に勝るとも劣らぬ日本人はいた。芋とカエルを食べて練習に励み、全米水泳選手権で、牛肉を食...
力学

ドアクローザー

玄関のドアを開けると、そのままにしていても、ドアはひとりでに閉まる。通常、玄関ドアには図のようなドアクローザーが取り付けてあり、その中にはバネと油による粘性抵抗が組み込まれている。実際のドアクローザーの仕組みはもう少し複雑なようだが、ドアク...
力学

ブランコとボタフメイロ

ブランコを自分では振れずに、公園で母親に押してもらっていた幼児もやがて自分だけで上手に振れるようになる。母親に押してもらう場合は明らかに母親が仕事をしているが、自分で振る場合は、外力が働いていないのに何が仕事をするのだろうか。まず、幼児が乗...
力学

哀愁列車

ひまわり 再び、汽車に乗り、現在の妻子のもとに去っていく初老の男。それを無言で見送るかつての妻。汽車は朝靄の中を、汽笛を鳴らしてミラノの駅をゆっくりと加速しながら離れてゆく。ヴィットリオ・デ・シーカ監督の名作「ひまわり」のラストシーンである...
未分類

永久機関の話

周期運動によって重力場から永続的にエネルギーを取り出すことは不可能である。しかし、敢えて、その可能性を追求した人々がいた。彼らは重力による永久機関を作ろうとしたのである。その試みは、現在から見れば、「愚行の極み」であるが、力学の教材としては...
力学

メダカの学校は川の中

長崎は坂の多い街だが、大学への通勤路にも、途中に長い坂があり、一時、そこを自転車で通勤していたことがあった。往きは峠の我家から坂をくだり降りれば、大学はもう目の前、ところが帰りは大変、疲れた体でペダルを踏み、夜の坂道を登らなければならない。...