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思い出

野菜炒めの思い出

昭和40年代、四畳半一間暮らしの頃、近くの食堂でだされた野菜炒めには驚いた。肉が一切れも入っていなかったからである。どうしたことかと店主に尋ねると、「野菜炒め」と並んで「肉入り野菜炒め」と書かれたメニューを改めて見せられたが、それ以来、野菜...
万葉集

秋の夜長の月物語

うさぎが餅をつき、かぐや姫が住むという月。だが、アポロ宇宙飛行士が見たのは水も空気もなく、ただ荒涼とした世界であった。地球に最も近い天体に、古代から寄せられてきた人々の夢とロマンを科学は一方的に壊しているように思える。しかし、同時に、人間の...
茶飲み話

野崎小唄

野崎参りは屋形船で参ろう          どこを向いても菜の花ざかり          粋な日傘に蝶々がとまる          呼んでみようか土手の人 直立不動の歌手、東海林太郎が昭和十年に歌った野崎小唄である。最近ではフロンガスによる...
現代物理学

人の寿命と原子の寿命

マクロとミクロの寿命 人も、その構成粒子である原子も、その寿命はともに有限であるが、人には履歴が記録されるのに対し、個々の原子に履歴は記録されない。人の死が主に老化や病気に起因するのに対し、原子の死は純粋に確率的となる。マクロな世界と、量子...
地球物理学

楓橋夜泊

月落ち、烏啼いて、霜天に満つ   江楓漁火、愁眠に對す   姑蘇城外の寒山寺   夜半の鐘聲客船に到る 月は沈み、闇夜の空に烏の姿は見えず、その鳴き声だけが聞こえてくる。寒気は辺り一面にみなぎり、今にも霜が天から降ってきそうな気配となった。...
茶飲み話

一刻の中の永遠

光より速く走るものは何か。新幹線の「のぞみ号」という答を期待しているのではない。現在の物理学では、決して、答が存在しないとされるこの問に、敢えて答えるなら、それは人間の知的好奇心であろう。 宇宙論が、それまでの天文学から分かれて誕生したのは...
現代物理学

パチンコ玉の宇宙論

水滴と豆腐 テーブルの上に小さな水滴を落とすと、水滴は広がらずに盛り上がった状態で安定する。水滴に働く重力と水滴の表面張力が釣り合うためだが、コップ一杯の水をテーブルに落としても、盛り上がった大きな水滴はできない。 最近では、豆腐は、一個ず...
未分類

ノミのスカイダイビング

高いところから物体が落ちるとき、空気抵抗は速度が増すにつれて大きくなり、やがて物体の重力と釣り合うと、それ以降は等速度で落下し、速度はそれ以上大きくはならない。そのときの速度を、ターミナルベロシティ、終端速度と呼ぶ。 空気抵抗が物体の断面積...
未分類

小野道風とカエル

藤原佐理、藤原行成とともに三蹟と並び称される小野道風にも、辛い修業にくじけそうになることがあったのだろうか。道路脇の雨カエルが何度も失敗を繰り返しながら、ついに柳の枝に跳びつく光景を見た彼は、それ以来、勉学に励んだと伝えられている。 雨カエ...
未分類

アリとマスオさん

一説では、アリは、最大、自分の体重の20倍の重さを運ぶことができるという。そうだとすれば、アリは6本の足で、アリ自身の体重も含めると体重の21倍の重量を支えることができることになる。カネもなければチカラもない筆者からみれば、大変な力持ちとい...