♪ ~ まわる時計の針でさえ

一日一度じゃありませぬ

 鶴亀算や植木算とともに、小学校の算数に、時計の長針と短針が出会う時刻や、直角など、ある角度になる時刻を求める問題があった。今回小学生に戻ったつもりで、まずは次の問題を解いてみよう。

 問題:6時と7時の間で、時計の短針と長針が重なる時刻を求めよ

 短針は12時間で360°回転するので、1時間では30°、1分間では0.5°だけ回転する。一方、長針は1時間で360°、つまり、短針の12倍の速さなので、一分間に6°回転する。よつて、長針は短針を追いかけるとき、1分間に5.5°ずつ、短針との差を縮めていく。時刻が丁度6時のとき、短針は長針より180°だけ先行しているので、その差がゼロになるとき、つまり、長針が短針に追いつくのは、(180°÷5.5°)分後である。これは32.727272…分、すなわち、32分43.636363…秒だから、短針と長針は、時刻、6時32分43秒から次の1秒が経過する間に出逢う。

 時計の二つの針は、6時と7時の間だけでなく、7時と8時、8時と9時の間にも出逢い、その時刻も同様にして計算できる。それでは、二つの針は、1日に24回出逢うことができるだろうか。答えはノーである。

 長針と短針とが出逢う時間間隔について考えてみよう。長針が短針に追いついて両者が出逢うと、その後は、長針が1分間に5.5°ずつ先行しながら、短針から離れて行く。そして、長針が短針に360°先行すれば、両者は再び出逢う。よつて、出逢いの時間間隔は(360°÷5.5°)分=(720/11)分、約66分である。一日の長さは1440分であるから、1日に逢う回数は1440÷(720/11)=22、つまり、1日に22回出逢うことになる。

 長針は一日に24回転し、短針は、その間に同じ向きに2回転するので、両針が一日に出逢う回数は22回である。それなら、もしも、長針と短針とが互いに逆回りにまわる時計があったなら、両針は1日に何回出逢うことになるだろうか。

参考→80日間世界一周

コメント

  1. […] 待ち合わせの時刻まで、少々時間があったので駅の時計をぼんやり眺めていたら、小学校の算数にでてくる昔懐かし時計算を思い出した。6時と7時の間で、長針と短針が重なる時刻は?そして、長針と短針は一日に何度出会うだろうか。答はコチラ⇒♪~まわる時計の針でさえ […]

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